016ー<まつりの頃>
山車(くるま)の小屋が建ちました、

濱にも、氷屋できました。

お背戸の桃があかくなり、

蓮田の蛙もうれしさう。

試験もきのふですみました、

うすいリボンも購(か)ひました。

もうお祭りがくるばかり、

もうお祭りがくるばかり。

(まつりの頃:金子みすゞ)

『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より                     

祭りを心待ちにする子供のワクワク感が詩の端々にあふれています。私がと

くに好きなのは「試験もきのふですみました」「リボンも購ひました」とい

うフレーズです。この2行はみすゞさんを彷彿とさせます。

私の子供時代、秋田にいた時があります。秋田では「竿燈(かんとう)祭り」

というのがあります。その勇ましい男たちの姿を見上げ、感心しながら見物

した記憶があります。もう何十年も経ってしまった今ですが、もう一度その

お祭りを見に行きたいと思いました。

鈴木みお

お正月を指折り数えて待つ子のように、昔の子どもはお祭りにはおこづかい

がもらえ、自由に駄菓子など買いました。日常おこづかいはどの子ももらえ

なかったから、お祭りは私も待ち遠しかったなァー。

大西 進